今回は2017年12月17日に行われた希望としての介護フェスタの内容を紹介していきたいと思います。

講師の言葉をダイレクトに伝えるために、そのままの言葉で記載しております(笑)

(;゚Д゚)ビックリしないでね

あと講師の方々はかなりフリーダムな人達なので、急に話題が変わったりします(笑)

 

⑴「教えて鳥海さん!看取りケアの心得」

コメンテーター:鳥海房枝×坂野悠己

・鳥海房枝・・・NPO法人メイアイヘルプユー理事、同事務局長、保健師。

・坂野悠己・・・特別養護老人ホーム 駒場苑 副施設長

今回の対談は坂野さんの熱い希望で実現。坂野「鳥海さんと高口さんは別格だと思っています。」「看取りの話を聴きに来た人いますか?・・・すみません。今日はその話しません(笑)」

坂野「そもそも〝看取り〟になったから「好きな物食べてもらおう」とかおかしいでしょ?」「(入所して)最初からやらないと意味がない!」「日常の延長に〝死〟がある」「入所してその日に死ぬかもしれない、明日かもしれない、何年後かもしれない・・・そんな人たちに「看取りになったら・・・」って言うのはおかしい。」

 

坂野「施設改革に取り組むに(取り組んでいて)あたり、いくつか鳥海さんに質問していきたいと思います。」

そもそも、第三者を入れた方が改革しやすい。以前(改革前)駒場苑が鳥海さんに第三者評価を受けた際、ボロクソに言われました(汗)

 

Q=坂野 / A=鳥海

Q.食事について時間を厳密に守りすぎる。どーよ?

A.守る必要はない。しかも3回もメシいるか!?産業革命から日本人は3食になった。平成10年に特養で仕事をするようになり、その頃は〝残飯調査〟をしていたが後に廃止に。➡一人ひとり食べる量が違くて当然。美味しそうに喰ったかが大事。

一日に一食、二食でも良いじゃん。必要なのは食べる物。

無理やりは虐待よ!食事介助やめたら?最期は手掴みだって良いじゃない。

➡食事は死と隣り合わせ

世の中は「食は楽しみ・・・」なんて言うけど、無理強いする必要性がある?

ある施設に評価に行ったとき、そこのお年寄りに「何が辛い?って聞いたら、1日三

食365日メシを出されるのが辛い!って言っとったよ。」

 

 

Q.他施設に見学に行った時、食べようとしていたのに介助していた。

「なんで?」って聞いたら「手掴みだから」って言うんだよ。

A.全然手掴みで良いよ。

ある所で食事介助してたら口を噤んだ年寄りがいて、そのワーカーが「この人もう食べれないのかな?」って見ていたら、手前に落ちたものを手掴みで食べていた。

普通なら「手掴みダメ」とか「落ちたの食べないで」って言うんだろうけどそのワーカーは違ったね。その人が拾っているところに食べ物を並べ始めたんだよ。そしたら食べるんだよ。結局は40分ぐらいかかったけど、自分で全部食べ切った。

ヨーロッパなんかはね食事介助しないんだよ。自分で食べられなくなったら、最期の時が近づいている時だからです。

手掴みなら本人のペースで食べられる。➡結果誤嚥しにくい。

一方食事介助は、せかせか「全量摂取だ」と言ってやる。➡誤嚥のリスクが上がる。

Q.駒場苑で食事の改革をしたとき、反発もあった。

理由は「10時のお茶はどうするんですか?」➡誰が決めた??コイツのせいで朝食を

急がされたり、それに合わせて早くから起こされる。➡こんな日課って大事?

A.以前〝本郷かまと〟っていう最高齢のばあちゃんがいた。このばあちゃんは48時

間寝て20時間起きる生活サイクル。食事も嫌な物はペッと出す。

そんなんだって長生きするのよ。メリハリっちゅうのはあるけど、日課っていうものに固執する必要はない。

日中活動的でないと夜眠らなくて困るって言うけど、その為の夜勤者がいるんでしょ。

昔利用者が好きで浅草ロック座にストリップを見に行った事がある。行くと興奮してその夜はよく寝るのよ。「ポルノ映画は午後見せるな!午前中に見せておけ!」って言う看護婦もいたかな。午後に見せると興奮して夜這いするからって言うんだけど、「子供なんてできないからいいでしょっ!」って言う人もいる。

夜は別に寝なくたっていいし、ベッドで寝る必要もない。職員の近くで車椅子とかの上で眠ってるなら、そのままにして毛布でも掛けときゃいいのよ。それをわざわざ部屋に連れて行くから目が覚める。

➡利用者が困るならしょうがないけど、職員が困るなら金の分働け。

 

Q.夜勤中に作業をさせる事はNGじゃん?(○○の消毒、行事の準備等)

A.夜勤者は利用者の為にいる。コール対応、落ち着きのない人の見守り、記録。

私はよく「する事ないならうたた寝してろっ!」って言ってたわ。

あと日中の仕事を夜勤者に残すな。夜勤者には夜の仕事に集中させろ。

坂野「行事の準備ってなんで介護職なんですかね?駒場苑は事務所がやってくれます」

Q.脱水ゼロの取り組みをしているが、他所の施設でもやっているようだが、目安が1500ccって多くない?飲み終わるまで食堂から出れないとか。

A.別に教科書には書いてない。「死ぬまで1500ccのませるのか?」

やられてみろって、水攻めですよ。

1500ccとか言ってると「飲めるはずない」とナースに小バカにされる。

そんなに飲んだら心臓に負担がかかる。トイレが近くなって嫌だって飲まない人もいる。10時のお茶じゃなくて、いつでも飲める環境も必要。ジュースとか牛乳はガブガブ飲むんだよね。

➡結果ブクブク太る。

Q.飲ませ過ぎて足が浮腫んで、それで歩いて改善しようなんて虐待じゃない?

A.虐待よねー。目的と手段を間違えると虐待や身体拘束になりやすい。

➡車椅子のタイヤの片方の空気を抜く。

➡オムツいじり等をできないよう、手に犬のネックカラーを装着する。

➡利用者の足首に鈴をつける。

これらは禁止とされている身体拘束の具体例には載っていない。

かといってやっていい行為とはいえない。

※オムツを外す利用者 ⇒ 「なぜ?」 ⇒ 気持ち悪いから

排泄ケアを見直せ

➡車椅子用のベルトは「寝たきり老人ゼロ運動(1989年)」から生まれた

「起きていたらOKじゃなくて、どうゆう暮らしを作るかが大事」

➡水分を摂りたがらないのは「(排泄で)誰かの世話になるのは・・・」と思っている。

だから「飲んでいいんだよ」「飲んだ方が楽に死ねるよ」と伝え感じてもらう。

 

Q.オムツばかりの施設。台車で〝ガラガラ〟と回って「オムツ回ってますよー」って宣伝しているようなもの。プライバシーもクソもない。

A.台車を持って回るのは感染症の観点からもやめろ。

平成24年か25年の『高齢者介護施設における 感染対策マニュアル』に載っている。

一人ひとりに対して一回一回まわれ⇒感染症が防げる

 

以前第三者評価の仕事で行った施設で、オムツカートでバケツの蓋を開けっ放しな事があって、「何で?」って聞いたら「時間がかかる」ってぬかしやがった。

だから「蓋の開け閉めしたらどれだけ時間がかかるのか教えろ!」って言ったら、それ以来第三者評価を頼まれなくなった。

 

 

Q.感染症の予防としておかしいのは?

A.うがい薬まで使ってうがい。そもそもエビデンスがない。

うがいをしない・水でうがい・うがい薬でうがい、で調査し大差はない。

➡うがい薬を使うより、水だけでうがいした方が良い。薬を使えば必然的に殺す菌と残る菌が出てくる。結果としてインフルエンザ以外の病気になる事だってある。「うがいは趣味でやんな」

 

手指消毒とは別に、普段の消毒作業は無意味。(空間除菌・手すりやテーブルを消毒液を使用して拭く・玄関などの消毒マット)消毒したその瞬間は無菌でも、すぐに汚染されてしまう。そんな事に時間を使う暇は現場にはない。

 

➡今は褥瘡だって消毒しないのが常識。ほとんどの消毒液はばい菌だけでなく人間の細胞に対しても毒性をもっている(褥瘡予防・管理ガイドライン第4版)。

 

昔在宅の方のお宅に訪問したら、庭の方から黒い線が利用者のベッドに伸びていた。褥瘡処置に使われていたイソジンシュガーにアリがたかっていた。

 

※医療の世界の看護師は日々情報に敏感で進化するが、介護の世界の看護師は進化しない。研修とか全然行かないし勉強しない。

 

Q.性的な・・・(///▽///)ポッ

駒場苑にはDVDプレイヤーを持ち込み、毎晩AVを観るお爺さんがいる(男色モノ)。

A.良いんじゃない?別に誰かに迷惑かけてる訳じゃないんでしょ。

私もそういう人経験がある。38年精神病院に入ってて、ホームで引き取ったんで「なんでもしたい事しな~」って言ったら多床室でAV観始めてね。一応はルールとして観ている間はカーテンで見えないようにしてもらってた。

定期的に職員が観る物を借りてくるんだけど、そういう時は男子はダメで女子の方が度胸がある。「爺さん、私借りてくるよ。何系が良い?」ってリクエスト聴いて借りてくるの(笑)

その爺さん普段看護師が来るとトイレにちゃんと行くんだけど、実習生が来ると途

端にオムツになるのよ。それを見て看護師が「もっとるもんが立派なモノかー!」って激怒してたわ。

 

という訳で〝看取り〟どころか最後は下ネタで終わりました(笑)

 

次回は「これでいいのか!虐待防止対策」の紹介をしたいと思います。

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