ここでは私が従来型の特別養護老人ホームで働き、センサーを使用してみての感じたことを書かせていただいています。

床センサーのメリット・デメリット

床センサーとは利用者さんがベッドから立ち上がろうとした際に床センサーを踏むと親機が反応しコンビニ音等で教えてくれる機械のことです。

床センサーのメリット

ある程度立位は取ることは出来ても一人では歩行にふらつきがあり転倒してしまう可能性がある利用者さんにはリスク回避をすることが出来ます。コールで呼ばれない方、コールを押すことを遠慮される方に使用することが多いです。誤作動もなく私の施設では10年以上使用していますが壊れることなく使うことが出来ています。私の施設のセンサーの音は4種類あり設定も簡単ですぐに使うことが出来ます。音を同じにすれば4名以上の利用者さんに使用することも出来ます。音量も調節出来ます。

床センサーのデメリット

立位が不安定な方の場合だと、床センサーが鳴り駆けつけたときにはすでに転倒している可能性があります。センサーは床の上に置くものなので歩かれる人だとトイレなど行き戻られた際にセンサーつまずいてしまう可能性があるので注意が必要です。センサーを必ずどかすようにするなど一手間必要になります。踏んだら鳴るということが分かる利用者さんはセンサーを踏まないようにして立ち上がる方もいるので逆に危険が多くなることもあります。使用する際は利用者さんのADLだけでなく性格も考慮する必要があります。床センサーは音でどこがなっているのか理解していなければならないので、どの音がどの利用者さんなのか覚えておく必要があります。いつも置いている利用者さんから他の利用者さんに使用する際には間違えないように注意が必要です。

ベッドセンサーのメリット・デメリット

ベッドセンサーとはコールと連動しており起きあがったりするとコールが鳴るようになっています。

ベッドセンサーのメリット

コールと連動しているため、PHSとコール盤が連動していればPHSにどこが鳴っているのか表示してくれるので間違えることなく駆けつけることが出来ます。背上げや起き上がり、動いてから何秒でなるようにするかなど設定することが出来るためその利用者さんに合わせた使い方ができます。立位が不安定な利用者さんでは立ち上がる前に駆けつけることが出来るので転倒のリスクを減らすことが出来ます。ベッドに取り付けてあるため利用者さんがつまずいたりすることもありません。

ベッドセンサーのデメリット

コールと連動しているため、センサーが鳴ったのかコールを押してくれたのかが分からないので何回呼んで何回呼ばなかったか等細かく分析が出来なくなります。寝返りでなってしまう誤作動も時々見られます。逆に端座位になっていてもセンサーが鳴らなかったりすることもあるのでセンサーがあるからと言って完全に安心は出来ません。床センサーよりは接触不良等で壊れてしまうことが見られます。何度か修理に出したりしています。業者の方が見に来てくれることもあります。

 

まとめ

利用者さんのADLに合わせてセンサーを使用することで転倒などの事故のリスクを減らすことが出来ます。ただ、センサーも完璧ではないのでセンサーに頼り切ってしまうと知らないうちに事故が起こる可能性があるので注意が必要です。私はあくまでもセンサーは保険だと思っており、定期的に巡回を行うことやその利用者さんが起きやすい時間帯などを分析する必要があると思っています。まずその利用者さんの行動パターン等を知るために、アセスメントを行うためのツールとして一時的にセンサーを使用することが理想なのではないかと思います。実際に私の施設でもセンサーを使用していますが、話し合いの末何名かは取り外すことが出来ました。アセスメントをせずにセンサーを多用してしまうと頼り切ってしまうので、本当にセンサーが必要なのか、工夫をすればセンサーがなくても大丈夫なのではないか定期的に職員で話し合いを持つことが重要だと感じています。

 

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