2018年9月に総務省は70歳以上の人口は前年比100万人増加の2618万人と発表しました。これは全人口の20%を占めており、日本は急速な高齢化社会を迎えています。
高齢化に伴い、誰もが直面するリスクとは“認知症”です。
これからは認知症をみんなで支える社会を作っていく必要があります。
特に介護や医療現場で働く方は、認知症の高齢者と接する機会は増えていきます。
今時代に必要とされている“認知症の正しい知識”について極めていきましょう。

 

【認知症ケア専門士】

認知症の資格として今全国的に普及され始めているのが“認知症ケア専門士“の資格です。
日本認知症ケア学会の認定資格で、認知症のケアに対する優れた学識と、高度な技能、及び倫理観を備えた専門技術士を要請することを目的に制定されました。

 

【受験資格】

ではどのような方が受験できるのでしょうか?
要綱を確認したところ、過去10年間の間で認知症ケアに関連する施設、団体で3年以上認知症ケアの実務経験を有するものとなっています。
直近で3年間、医療や介護現場で勤務された経験のある方は受験資格を満たしていると考えてよいでしょう。

【試験の内容】

試験は1次試験が筆記で2次では論述・グループ面接となっています。
筆記では4分野から計50問出題され、各分野で70%以上をとらなければ2次試験には進めません。
2次試験もグループディスカッションや1分間スピーチなどかなり試験対策をする必要がありますね。
試験制度からも学会の力の入れ具合がうかがえるため、その分目指す価値もあるのではないでしょうか?

 

【合格率】

気になる合格率ですが、受験年度によってばらつきがありますね。
おおよそ50±10%で推移している様子です。
保有資格者の基礎資格では“介護福祉士“が最も多く、次いで居宅介護支援専門員となっていることから、介護現場で働く方のキャリアアップの選択肢となっているみたいです。

 

【受験対策】

学会が受験対策講座を2日間にかけて行っています。
ポイントを絞った講義に加えて、模擬試験、試験の解説といった流れで、費用は1万5千円となっております。また開催会場も、現状2か所で開催されるため、別途交通費も検討しなければなりませんね。そのため職場の教育の一環として受けられない場合は、なかなか痛い出費かもしれません。
そのような方には、最近はオンラインでの資格取得の勉強方法もあるので、検索してみるのもお薦めです。実際に筆者の知人はオンライン上で資格を保有されている方と繋がることもでき、有益な対策を練ることができたと言っていました。
休みや、時間をまとめてとることが難しい方は是非一度試してみてください。

 

認知症ケア専門士のeラーニング講座や過去問題はアステッキのサイトから購入することができます。

アステッキ

 

これからますます認知症の高齢者と関わる機会は増えていきます。国の政策としても認知症予防や知識の普及により努めていくはずでしょう。
今後は認知症のスペシャリスト=認知症ケア専門士となるかもしれません。
また、より知識を深めたい方には上級資格の認知症ケア上級専門士を目指して頑張ってほしい所です。
現行の職業に加え、キャリアアップの選択肢の一つとして“認知症ケア専門士“を取得し皆さんも認知症のスペシャリストを目指しましょう。

 

 

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