今回は、最近読んだ本の中で面白い考え方があったので紹介したいと思います。

その本は、松崎 仁志さんの「今はまだ理学療法を語らず」です。

この本は理学療法士である松崎さんが今までの人生の中でのことや、現場、教職として働いていたときの事をエッセイ風で書いている本です。

その中で、実習指導とスーパーバイズを面白い視点で例えていたので紹介します。

千と千尋の神隠し

「千と千尋の神隠し」は、宮﨑駿監督のスタジオ・ジブリ作品で大ヒットしました。

大まかな内容は、千尋と言う少女が神々の世界へ迷い込み、湯婆婆が経営をする銭湯「油屋」で働きながら、人間の世界へ帰ろうと奮闘をする物語です。

この作品の持ち味は、千尋が不思議な世界で様々な人と出会い成長して行く過程にあると思います。その中で、様々な困難に立ち向かい最終的に人間の世界に戻ることが出来ます。

千と千尋の神隠しと実習スーパービジョン

この、千と千尋の神隠しの物語を実習スーパービジョンと重ねてみましょう。

もちろん実習生が千尋で、スーパーバイザーがリン、実習指導責任者が湯婆婆、学校教員がハク、利用者さんがカオナシとハクです。

登場人物
実習生=千尋
スーパーバイザー=リン
実習指導責任者=湯婆婆
学校教員=ハク
利用者=カオナシ

実習生である千尋は学校教員であるハクとともに実習指導責任者である湯婆婆のところに行き「実習契約」を結びます。油屋では組織として実習生を「承認」したことになります。

なので、他部署職員である釜爺なども実習生である千尋に協力をしてくれます。その中で、「油屋」の中を見学し、他部署などのことも知っていきます。ここは実習教育課程の「職場実習」に当たります。

次に、スーパーバイザーであるリンについて実際の業務を学んでいきます。ここは実習教育課程の「職種実習」に当たります。

その中でなかなか心を開いてくれない利用者としてカオナシと出会い、支援を試みますが上手く行きません。

その時に学校教員であるハクからのスーパーバイズも受け更に実習を進めていきます。ここは帰校日や教員との面談に当たります。

その中で、最初は何をするにも自身がなくおどおどしていた千尋が業務を覚え自身を付け、カオナシなどへの支援を実践していきます。ここは、実習教育課程のソーシャルワーク実習に当たります。

そして最終的には、実習の成果を発表する実習発表として豚に変えられた両親を多くの豚の中から探し当てます。

その時の千尋は、はじめの頃の自身がなくおどおどしていた支援者(実習生)ではなく、自身を持ち答えを出します。

その時に、湯婆婆から「それがお前の答えかい?」と聞かれますが、自身を持って「うん」と力強く答えています。

このことで、実習生である千尋は、実習先である「油屋」の職員や学校教員であるハク、スーパーバイザーのリン、利用者のカオナシとの関わりの中で成長して行きます。

今回は、物語に置き換えて実習指導について考えて見ましたが、このように考えると難しいスーパーバイズが理解しやすくなるかもしれません。

松崎 仁志さんの「今はまだ理学療法を語らず」と言う電子書籍の中で紹介されているので興味のある方は読んでみてください。

Amazonの電子書籍で99円で読むことが出来ます。

今はまだ理学療法を語らず

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