食事介助のコツ
目次
「はじめに」
今回は、障がい程度別の食事方法や注意点、工夫などについて紹介します。
「食事前に確認しておく事」
・食事前には、できるだけ排泄(トイレ、オムツ交換)は済ましておきましょう。
・必要に応じて自助具やタオルなどを準備しておく。
・食事前に体調や体温を確認しておく。
・要介護者、介助者は手をきれいに洗っておく。
「ほぼ自立の方の食事介助」
※注意点
・椅子に深く楽な体勢で座ってもらう。
・必要に応じて声かけ促しをする。
・認知症を患っている人は色彩認識が難しい為、テーブルと食器の色を区別する。
「片麻痺がある方の食事介助」(座位又は介助有り)
※注意点
・椅子の時は、両足が床に付くようにする。
・できるだけ自力で食べてもらうように自助具を使う。
・要介護者の意思を尊重して介助を進める。
・一口、一口の分量に気を付ける。
・一人でできる部分があれば自力でやってもらう。
※工夫
・お箸が使いづらい方には、自助具でグリップが付いた物や上下、左右に曲げる事ができるスプーンやフォークがあります。
・また、取っ手が大きく自分で持つことができるお椀やプレート型のお皿(自助具)を使う事で要介護者、介助者が共に負担を減らす事ができます。
全介助「嚥下障害がある方の食事」(座位又はベッドの場合)
※注意点
・衣類や寝具が汚れないように介護用やタオルを使用する。
・食事中の表情の変化に注意をする。
・スプーンを使って食事介助する場合は、舌の奥の方に置くように介助する。
・片麻痺でベッド上での食事の場合、健側を下にする。
・口に入れる量は少しずつにする。
・食べ物をつまらせた場合は、前かがみの体勢にして背中をたたく。
・水分を頻繁に摂取して、口の中に食べ物が残らないようにする。
・胡麻和えなどは、むせやすい為、マヨネーズ和えなどにすると粘着力がアップし、食べやすくなります。
・嚥下状態に合わせて、キザミ食、トロミアップなどを使用する。
※工夫
・ご飯の場合はおかゆ、パンの場合は、小さくして牛乳に浸すと食べさせやすいです。
・服薬が困難な場合、錠剤カッターや薬用補助付きオブラートを使うと薬がなめらかになり服薬しやすいです。
・コップが持ちにくい方の為にストロー付きカップが発売されており、寝たきりの方でもゆっくり飲水できます。
「まとめ」
・認知症やさまざまな障がいを患っていても自分でできる事はやってもらう。
・促しや声かけが大切です。
・必要に応じて自助具を使いましょう。
・要介護者の体調に合わせて、献立を工夫する。