在宅介護での入浴の工夫
「はじめに」
私の祖母は、現在77歳でアルツハイマー型認知症を患っていますが認知症を患った方の入浴の利点、注意点、浴室内での工夫などについて少し紹介したいと思います。
「入浴拒否によって引き起こされる病」
認知症を患ってしまうと、お風呂を入るという行為や手順が分からないことがあります。注意してしまうと症状の悪化と共に入浴拒否をする事が多くなってきます。
入浴拒否を頻繁に繰り返すと、皮膚病やさまざまなな感染症を引き起こす原因になる為、できるだけ注意をせずに、自然に入浴を促しましょう。
「自宅で入浴が難しくなった時は?」
自宅での入浴が困難になってきた場合、市役所・区役所のケースワーカーなどに相談に乗ってもらい、週に3回くらいからデイサービスや訪問入浴などを利用しましょう。
私の祖母の場合、認知症の症状がだんだん悪化した為、入浴が困難になりデイサービスを利用しました。
すると、以前とは違いデイサービスを利用されている方と会話する機会が増え、自宅で笑顔でいる事が多くなりました。
「入浴の利点」
入浴する事と、身体がリラックスし、心肺機能がアップし、血液循環が良くなり肩こりなどをほぐす効果があり、清潔さが保たれる事で、かぶれや床ずれ防止になります。
認知症になるとよく日中、夜間に関わらず、徘徊をする事が考えられますが、入浴すると睡眠が促進され、徘徊防止に繋がります。
私の祖母も入浴で身体がさっぱりした夜は、睡眠状態が良くなり夜中の徘徊防止に繋がりました。
「入浴の注意点」
お風呂場が寒い時は、血圧が上がってしまい脳の疾患や心臓の疾患に繋がる為細心の注意が必要です。
お風呂場は温めてあげましょう。
また、入浴前には十分に水分補給を促し、浴室内で脱水症状が起らないように気を付けましょう
一人で入浴する場合、頻繁に声かけをして浴槽内で溺れないように注意しながら、火傷防止の為、ぬるま湯で入浴するのが基本です。
風邪などをひいて、体調が優れない時はお湯でタオルを濡らし汗をかきやすい頭、脇や背中、汚れの溜まりやすい場所を中心に全身を清拭しました。
「入浴時の工夫」
認知症を患った場合、浴室内や浴槽内での事故防止の為、浴槽内にすべり止めシート、浴槽台を完備し、手すりなども設置する事で安全に入浴する事ができます。
不明の点がある場合は、市役所や区役所などで確認してみて下さい。
「まとめ」
認知症を患っていても、訪問入浴やデイサービスを利用し、入浴は楽しいと思ってもらう事が大切です。
祖母には入浴中には自分のできることは自分でやってもらうことで脳の活性化に努め、認知症の進行を遅らすように努めることも大事だと思いました。